【石ちゃんエッセイ 第7回】
2019年11月27日 【石ちゃんエッセイ 第7回】
これは本当にあったはなし。
アメリカの自動車産業が華やかだった1950年代、自動車産業の中心デトロイトで起きた事件だ。
一人の紳士が町の豪華なホテルのスィートルームに宿泊していた。
スィートルームというのはベッドルームのほかにリビングやダイニングもある豪華な客室である。
この紳士はそのスィートルームに町の有力者を集めパーティを開き、自分が始める新しい事業の話をして、招かれた客の大勢から出資を受けることができた。
そして彼はその金を持って消えてしまったのだ。
これは客が彼を信用したからなのか? いや、そうではない。
客が信用したのは彼が泊まっていたホテルのスィートルームなのだ。
ホテルの価値の高さを信用にすりかえた詐欺である。
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